SPECIAL|アニメ『SPY×FAMILY』

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SPECIAL アーニャ役:種﨑敦美×ボンド役:松田健一郎 特別対談



――松田さんは第1話からナレーションを担われていましたが、第13話からはボンド役も担当されています。ボンド初登場の第13話の収録はいかがでしたか?

松田:「いよいよボンドも登場だなぁ」と思いつつも、特に気負った感じはありませんでしたね。
種﨑:私はボンドの登場、めちゃくちゃ楽しみにしていました! 最初の収録では、ボンドのお芝居についてかなり綿密なディレクションがありましたよね。
松田:リアル寄りの犬の声を作ったのですが、「もう少しおじさんっぽく」「もっとこもった声で」というディレクションをいただき、その内に「もう“ボフ”と言っちゃってもいいです」と(笑)。犬というよりもキャラクターになっていきましたね。
種﨑:私は最初のリアル路線も「わー、ボンドだー」と嬉しかったのですが、どんどんおじさんぽくなっていくお芝居に「うわー! ボンドだー!」と、ますます嬉しくなって。収録ではずーっとにやけていました。
松田:やっとボンドを演じられて、自分ではスッキリしていました。ボンド役も第1クールの収録前から決まっていたのですが、そこからずっと秘密だったんですよ。

――共演シーンのお気に入りや、印象に残っているものはありますか?

松田:第2クール序盤で一緒に事件を解決して、出会ったばかりなのにずっと一緒にいたようなコンビネーションだったのが印象的です。ボンドは事件中、いっぱい走って大変でしたが…楽しかったです。
種﨑:松田さんの息の切らし方、天才的でした! ただのおっさんみたいで(笑)。横で笑いをこらえるのが大変でした。
松田:「これは犬の演技としてどうなのだろうか…」と思っていたらOKでした。
種﨑:私のお気に入りは、一緒に事件を解決するところもそうですが、ボンドの名前を決めて、アーニャが家の中を案内するところですね。ボンドがトイレで力んだりして、細かいリアクションが好きです。あとは第21話「初めての嫉妬」です。
松田:途中から「犬というより、ボンドというキャラクターだから」と開き直って演じていました。トイレのリアクションは、不快になる人がいたら申し訳ない…と思ったりもして(笑)。
種﨑:あのシーンのボンドは顔も可愛いんですよ! そもそもボンドには辛い過去があって、ようやく安心できるフォージャー家に迎えられて、ここにいていいんだ…という感動シーンからのトイレ(笑)。原作の遠藤達哉先生は、本当にギャグの使い方が素晴らしいです。

――種﨑さんが挙げられた第21話「はじめての嫉妬」はアーニャとボンドにとって重要なエピソードですが、振り返っての感想をお聞かせください。

種﨑:平和の極みのような話ですね。「じぇら」でやってしまったボンドの行為は結構酷いですけれど(笑)、この経験でやってはいけないことが分かっていくという、本当のきょうだい喧嘩みたいだと思いました。そしてアーニャだからこそ本気で謝るボンドの心が分かるという、2人ならではの仲直りでしたね。
松田:ボンドのやったことはなかなか許せることではないかも知れませんが、アーニャがそれを受け入れて許すのは、大きな成長ですよね。

――この回の「じぇら」など、ボンドの声の当て方は独特でしたね。

松田:事前に犬っぽく濁すのと、はっきりと台詞にするバージョンを用意していましたが、マイクの前に立つまで迷っていました。テストで言った「じぇら」がOKになったので、ギリギリ台詞っぽくする路線になりました。
種﨑:あれは絶妙でした! オンエアで観ても、聞き取れるかどうかの塩梅で。
松田:『SPY×FAMILY』の収録は「これでいいのかな…いいんだ?」みたいなことがよくありますね(笑)。役者もお芝居を色々と試させてもらえるのでありがたいです。

――『SPY×FAMILY』はTVアニメSeason 2、劇場版が発表されました。意気込みをお聞かせください。

松田:TVアニメの方は、原作を読み返しながら、どのエピソードがアニメになるのか楽しみにしています。先程種﨑さんが言っていた「しおっ」も入るのか、とか。劇場版の方は、まだ(※対談取材時)未知数ですね。僕らが知らない話なので緊張しますが、フォージャー家がどんな活躍をするのか期待しています。
種﨑:第25話が「デズモンドとどうなる?」という終わり方で、原作を知らない方は特に続きが気になっていると思います。私も原作は読んでいますが、アニメーションとしての続きが楽しみです。劇場版は遠藤先生が監修されているということで、きっと間違いない作品になるはずです。収録を楽しんでいきたいです。がんばるます!

――それでは最後に、ファンへメッセージをお願いします。

種﨑:作品をご覧になっている方は引き続き宜しくお願いします。まだ観たことがない方も、この対談を読んでくださったのも何かのご縁なので、配信などでこれまでのシリーズをご覧になってください。原作も面白いのでぜひ! その流れでSeason 2や劇場版も楽しみにしていただけたら幸いです。
松田:これから新情報が解禁されて、『SPY×FAMILY』の世界がどんどん広がっていきます。今後も長いコンテンツとして楽しんでいただきたいので、原作ともども、この愛すべき作品を皆さんの力で盛り上げていただけたら嬉しいです。宜しくお願い致します。

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